結果を左右するビリーフの力

「自分には無理だろう」「どうせうまくいかない」「自分は周りに好かれていない」など、諦めてしまったり劣等感や無力感を感じることは誰にでもあるのではないでしょうか。

このように「自分とは○○だ」といった思い込みや、物事に対して「○○すべきだ」のように決めつけていたり、自分が正しいと信じていることを心理学ではビリーフといいます。

もし、起業にチャレンジしようと思い立った時に、冒頭のようなマイナスのビリーフを持っていると、不安が大きくなって先延ばしにしたり、自信をなくして諦めてしまうかもしれません。

ビリーフは、育ってきた環境や教育、トラウマなどから脳に刷り込まれてきたもので、かけている眼鏡が黒のレンズなら景色は黒く見え、青のレンズなら青く見えるように、人はこの無意識のフィルターを通して物事を見ています。

悪い面ばかりではなく、多くのアスリートや格闘家、成功している起業家などはビリーフをうまく使いこなし、高い成果を達成しています。

今日は自分のビリーフをプラスのものに変え、最高の結果を得るためのポイントについて書いてみます。

ビリーフをプラスに変える方法

以下の順序でマイナスのビリーフをプラスのビリーフに変えるために、脳を鍛える練習をしましょう。

 

1 最高の結果、状態をイメージする

2 紙に書き出す

3 宣言する

 

多くの成功者が同じようなことを言っていますが、わかりやすい例として元サッカー日本代表の本田圭佑選手があげられます。

彼は小学校の卒業文集に「W杯で活躍して世界最高峰のヨーロッパリーグに移籍して10番を付けている」(文省略)と、将来の夢を綴っていたことが有名です。当時は日本人が海外のクラブへ移籍できることはほとんどなかったにも関わらず、その時の年収やスポンサーまで細かく綴られていました。

本田選手はプロデビュー当初からずっとその夢をメディアの前でも公言し続け、「ビッグマウス」と笑われていたのを覚えていますか?

周囲の予想に反して、彼はその夢を実現し、その後も成し遂げてきた功績は言うまでもありません。

このように、まずはあなたが得たい最もハッピーな結果を鮮明にイメージすることから始めましょう。

その時に、「そんなに上手くはいかないだろう」といったあなたの行動を制限するようなブレーキが聞こえてきたら、それがマイナスのビリーフです。

あえて無視して、周りにはどんな人がいて、どんな言葉をかけられ、どんな気分がするか、自分の理想の状態をありありとイメージしてみましょう。

 

次にその状態を紙に書き出します。

紙に書き出したら、見えるところに貼っておいたり、定期的に見返す習慣をつけましょう。どんなに素晴らしい文章が書けても、1週間前に食べたご飯を覚えていないように人はすぐに忘れてしまうものです。何度も見え返すことで達成したイメージを脳に刷り込ませていきます。

 

最後はできるだけ多くの人にその夢について話してみましょう。

宣言することで一種の責任感が生まれるということもありますが、自分が一度勉強した知識を今度は他人に教えることで、それ以降は一生懸命思い出そうとするまでもなく当たり前にわかっている状態になるということがあると思います。

この「当たり前にそうだ」という状態を作ることで、不思議と「自分は得たい結果に値する人間である」という根拠のない自信が湧いてきたり、ポジティブなフィルターを通して物事を見ることができるようになります。

 

Let’s try!!

 

私自身は「経験が何よりも大事で、行動なくしてマインドもくそもない」と思っている節がありましたが、一方で今の会社を経営していくにあたって自分がマイナスのビリーフを持っていたら成功しないだろうなとも思います。

また、子供の頃は夢について大人に聞かれたり、友達と話したり、紙に書いたりしていたのに、いつの間にか歳をとる毎にそのような機会がなくなっていったとも思います。

最近では瞑想やビジュアライゼーションといったイメトレが注目されるようになり、私の周りでも恐れや雑念を手放すために習慣として取り入れている経営者の話をたくさん聞きます。

 

マイナスのビリーフを持っていると、自分の行動を制限してしまい欲しい結果を得る妨げになってしまいますが、逆にプラスのポジティブな信念を脳に記憶させることで無意識的にパフォーマンスを高めることができます。また、曇りのないフィルターで物事を見ることが選択や判断の質を高め、進路やキャリアの可能性を広げてくれることにも繋がります。

そう考えると、ビリーフは成功するかどうかに関わる重要なこととは言え、無意識的に反応してしまうことなので、飲めば治る魔法の薬のようなものは存在しません。

日々の中で何か目標ができたり、起業や転職など新しいチャレンジに踏み出そうとしている人は、是非日頃から意識してトライしてみてくださいね。