なくなる仕事、変化する時代

「2人に1人の仕事は人工知能で代替可能になる」というのは、英オックスフォード大学の研究結果が有名ですが、これを聞いてあなたはどう思いますか?

「AIが本格的に世の中に浸透するのはまだ未来の話で、自分には現実味がない」と思う人もいるかもしれません。

実はこの試算は10年〜20年後に技術的には可能になるという試算で、具体的に今後なくなる仕事についてもネット上では様々な予想を見ることができます。

また、古いものが無くなるということは新しいものが生まれるということでもありますね。最近ではVR技術などが発達し、例えば仮想空間で人々が生活する日、なんてのもそう遠くないのかもしれません。

どうやら自分にも関係のある話かもしれない。そうは言っても、未来のことを正しく予測するなんてことは不可能ですよね。

このように予測困難な混沌状態の現代は『VUCA(ブーカ)の時代』と呼ばれるようになりました。

VUCAとは下記の頭文字をとったものです。

  • Volatility    変動性
  • Uncertainty   不確実性
  • Complexity    複雑性
  • Ambiguity          曖昧性

では、私たちはこの急激に変化するVUCAの時代をどう生きていけばいいのでしょうか。

個人的に重要だと思うことを挙げてみます。

VUCAの時代を生き抜くために必要なこと

大きくは3つです。

  • 時代に合わせて自らも変化すること
  • ITスキルを身につけておくこと
  • AIでできない能力を磨くこと

1つ1つ考えてみます。

 

時代に合わせて自らも変化する

昨今の流行りは1年もすれば大きく変わりますし、現在のパンデミックや異常気象のように今後も突発的なパルプンテがいつ起きるかもわかりません。

このような状況の中、周囲の環境や人々のニーズは変わるのに自分だけは変化しない、というのでは、時代に取り残されていくのは必須ではないでしょうか。

と言っても、焦って転職をしたり生活環境を変えるというようなことが必ずしも望ましいとは言い切れません。

大切なことは、問題が起きた時に対処することではなく、問題が起こった時に柔軟に対応できるよう備えておくことだと思います。

例えば会社員であれば「この先自分の職種はなくなるのでは?」と思うのであれば、転職の際に活かせるスキルを習得したり、幅広いジャンルの職業をリサーチしておく必要がありそうです。経営者であっても、事業を多角化してリスクを分散したり、1つに固執せずにどんどん新しい挑戦を続けていく必要がありそうですね。

このVUCAの時代では、大手総合電気メーカーが自動車産業へ参入したり、ホテル業界にAirbnbのように、新たなサービスが次から次へと生み出されると同時に、業界を超えた競合が突如として出現するということが日常的に起こっています。むしろ「業界」という言葉は今後あまり意味を成さないのかもしれませんね。

そうした変化の中、企業も労働者も新しい競争にさらされ、またその仕事に必要な資源(設備や人など)も変わってきています。

このような状況から、私自身も「いつ自分の仕事に大きな変化が起きてもいいように」ということを意識するようになりました。具体的には全く異なるジャンルの収入源をいくつか構築することを目標に日々奮闘しています(これが難しいのですが…)。もっと言えばそれもいつ変わってもOKという気の持ちようでいます。

「いざ」という時がいつ来るかわかりませんが、その時にびっくりして動けなくなるようでは遅いので、いつも様々なことに興味関心を向けるように意識しています。

ITスキルを身につけておく

ITスキルといっても、ここではエンジニアのようにコードを覚えて、といった何か専門的なスキルを指してはいません(もちろんあればいいのは間違いないですが)。

私が一番重要だと思うのは、情報を正しく入手したり、自分の持っている情報をITを駆使してわかりやすくアウトプットするといったスキルを指します。

現代は情報の時代と言われるほど、ネットを使っていかに新鮮で良い情報を手にするか、また膨大な情報の中からそれが正しい情報であるかを判断する能力が非常に重要であると考えます。また、会議や電話といったコミュニケーションはリアルの会議室や紙の媒体からオンライン上でのやり取りに代わってきました。ところが、私たちはそのやり方をほとんど学校や家庭で教わることなく育ってきてしまいました。

「教わっていないからできない」というのはVUCAの時代では通用しません。さらに言えば、どのような情報が重要で、どのようなスキルが必要なのかは人それぞれ違うため、基本的には自分で考えて行動していくほかなさそうです。もし、「ITスキル」と聞いてアレルギー反応を起こすようであれば、まずはたくさんパソコンに触れて、検索の仕方・パワポ・エクセルなど、基礎的スキルだけでも慣れておくことをお勧めします。昭和生まれの私も日々勉強中です…汗。また、日頃から様々なニュースやトピックにアンテナを張って、情報感度を高めておきましょう。

AIでできない能力を磨く

少し前述しましたが、AIに取って代わる仕事がある一方で、私は会社員から独立し個人事業としてお仕事をスタートする際に「逆にAIにはできないことってなんだろう」ということを常に考えていました。もちろん未来のことは誰にも分からないというのがVUCAの時代ですから、確信があるわけではないのですが、恐らくこういうものじゃないかな〜という仮説を立てています。

例えば、アートのようなクリエイティブな作業や創造的アイデアは機械やAIが行うには限界があるような気がしています(完全に主観ですが)。「感情」や「感性」は人それぞれであって完全には数値化できないだろうというのが理由ですが、写真や動画なんかもこれに当たると考えています。他にもたくさんあると思いますが、誰にも100%の確信は持てないので、動かないよりは自分で考えてどんどん行動していくほうが良さそうですね。

このように、「人」にしかできない能力というのは身につけておいて損はないと思いますし、希少価値はどんどん無くなる可能性があるので早めにスキルを磨いていた方が良さそうです。うまくいけばそれで副収入を得たり起業を視野に入れることができるかもしれません。

終わりに

今回は、これからの時代を生き抜く3つの力ということでシェアさせていただきました。ですが、当然この3つがあればO.K.ということはありえませんよね。結局のところ、大きく言えば「自分で考え自分で選択する」と言うことに包括されるようにも思います。

「自分の力で未来を切り開く!」

そのために、今という時間を何に使うのか考えるきっかけになれば幸いです。